6月6日 18:15〜

ニュースの中で紹介されます

 

6月1日発売

鳥取県情報誌

『 とっとりNow 』

 

●( 賛同店リストはそのまま松江名店会? )
この飾り金具プロジェクトに最初期に賛同してくださった老舗:長岡名産堂の店主さまにその後取り付けに賛同してくださって増えた店々のリストを持参して 『 おかげさまで少しずつ増えてきました。別にノルマも工期もない自由な活動なので、のんびりと 3年で50店舗くらいに増やせると良いなあと考えています 』とお話ししました。店主さまは 『 自分の店も含まれているから何だけれども、賛同して金具を取り付けた店々は、店構えといい商材といい、表現は "趣き" "伝統" "重厚" など変わるかもしれないけれども、いずれも雰囲気のある名店ばかり。このリストはそのまま "魅力の松江名店会" になるかも知れないね 』 と感心してくださいました。
●( 視線は遥かな雲上先進事例ではなくて 足元の まちに )
まちづくりでは、[ 行政の都市計画部局や大学・コンサルタントに属する多くの「専門家」の皆さん、または本業で建築事務所や都市計画事務所やイベント企画運営業者に所属する "プロ市民" が中心メンバーをなさっている「まちづくり系市民団体(NPO)」 のみなさん ] などが、感度の高い幅広い情報収集力を活かし、県外や欧米の進歩的取り組み・先進事例を、地元の商店街や中心市街地の活性化に取り入れるなど、さまざまな活動を行っておられます。
一方で私たちは都市計画やまちづくりの専門家ではなく、地域貢献をしたいと考えても、商店主は商い・当社は金属加工の、本業の合間の空いた時間にのんびりと少しずつ進めるような小規模の活動しかできません。ただし、県外海外の先進事例を幅広く研究するような力などを持たないぶん、逆に地元のまちを見る目線が濃密にならざるを得ないという側面があります。
松江のまちを歩くうちに引き戸の店が多いことに気づき、そこから飾り取っ手を発案したこのプロジェクトのアイデアは、高いレベルでの情報収集分析と行政事業化の『 手続き 』に熟練していない私たちが、そのぶん低い地べたで脳みそに汗をかいて『 知恵を絞る 』ことしかできなかったコトが逆に幸いして生まれたように思われます( )。
●( 資源を活かす )
J.O.サイモンズ氏の書籍で風土の素質を活かし伸ばすことが下図を例示して解説されていました。図1のような土地があったとき、図2のように丘の土砂を谷に埋めることで平らで利便性の高い土地に改変する開発手法は全国でごく一般的です。一方で 図3は丘に樹木を植えて谷にせせらぎを堀ることで "高いところはより高く 低いところはより低く" と、もともと土地が持っていた潜在力を一層活かして伸ばすような開発手法です。この図の "丘と谷" は、地形だけでない様々な土地の個性・潜在力を仮に象徴しています。
私たちは 『 松江市の中心街には引き戸のある魅力的な店が多い 』という まちの個性に気がつきました。その資源を活かし伸ばす図3型の活動として私たち自身が発案した手法が、『 飾り取っ手のある店を増やす 』というプロジェクトなのです。

 

●( まちなみ景観 にささやかに貢献 )
「地域に貢献と言うがその金具は何に貢献するのだ?」 と問われたならばそれは 「 まちなみ景観の向上 」 です。松江市は観光都市。人口は地域の活力の基礎数値ですが、人口減少時代は様々な売上げ(消費)が縮小していきます。そのなかで観光収益だけは人口が減ろうが高齢化しようが向上が見込める、ということはヨーロッパ各国の観光収益を眺めるとよく理解できます。
観光旅行とは。例えば 『 旅費を出すからパリを旅して来なさい。ただし 1)目隠し 2)耳栓 3)鼻栓 の3つのうちいずれかをずっと身に着けるのが条件だ 』と言われたならば、圧倒的に多くの人は目隠しを避けるでしょう。付帯要素を除いた末に残る旅の核心とは、パリを嗅ぎに行くのではなくて、パリを見に行くのです。松江市は観光都市であり、旅行者が "激しい開発を逃れた山陰・湖畔の城下町を訪ねてみよう" と 交通不便な山陰を訪ねる決心をしたその期待に応えることが望まれます

引き戸取っ手の飾り金具はいわば、"店構え" や "建物の佇まい" をファッションに例えた時の、イヤリングやカフスボタンなどアクセント小物。全体を劇的に変化させるものではないけれども、目を引いて存在感はある。 無理をせずにできる範囲で まちづくり にささやかにささやかに貢献する、全国初・松江発のミニプロジェクトなのです。
 

( Tax Free なプロジェクトです )
この "中心商店街のまちづくりプロジェクト" は、[ 調査費・視察費・企画費・金具デザイン作成費・材料費・加工費・人件費・取付費・打ち合わせ協議費・パンフレットデザイン費・印刷費・HP制作費 ] などの活動経費を、参画している民間商業者と民間工業者らが負担しています。 行政の 『 まちづくり支援事業予算 』 などの公的資金を用いない " Tax Free " な、民間企業による社会貢献活動です。

( 活動とその結果生じる成果 のイメージが具体的です )
まちおこし事業の中には、
1)ある活動を行うと  2)地域が活性化する
という1と2の間に大きな飛躍があり具体的な道筋や目標のぼやけているものがあります。例えばある事業の成果が「その問題を皆が考えるきっかけとなれば 」 「 "機運" が盛り上がった( いつ頃までに何%程度何の状況が改善するかが定かでない ) 」 などと総括される類の事業で、過去15年余りに渡って全国の中心商店街で毎年繰り返し行われてきました。
"考えるきっかけ作り" はまず失敗のない活動です。そうした事業は確実に、誰かが考えるきっかけになっています。そこには貴重な血税を、あたるか外れるか分からないギャンブル的な事業には使い難くて、ほぼ確実に『 成功した 』と総括できる事業を志向する、行政の傾向が現れているのかも知れません。
一方で課題に正面から取り組んでその課題軽減効果の量を検証もする活動では『 事業費の割りに効果薄し 』等という明白な失敗もあり得ます。我々の引き戸取っ手金具プロジェクトの目標は、
 A) 3年で50店舗に取り付け、
 B) それによって有名観光ガイド本等で「松江では取っ手金具に注目して歩こう 」 などと紹介されることを目指し、
 C) 実際に取っ手金具の写真を撮って歩く観光客の増加を 各金具取り付け店 が実感すること。
 D) それが10年20年後の将来の松江の、伝統(地域資源)と化していくこと。
です。目標の量が明確なので、3年で50店舗に達しない、いつまでも有名ガイドブックに載らない、取り付け店は飾り金具の効果を実感できない、などの目標未達もあり得ます。

( 中間コストを省くまちづくりプロジェクトです )
流通・小売・製造など多くの業界では中間コストを省いてより高効率に最終受益者へサービスを届けようとする流れがあります。いわゆる『 まちづくり活動 』の多くは、
 官庁の現場支援制度や支援予算の管理部局が、
 → 課題のある現場( まちづくりの場合は中心市街地商店街や各個店 ) に助成やサポートサービスを投下する。

という体制で行われますが、多くの場合官庁は「 民間まちづくりコンサルタント業者 」に活性化支援イベントなどまちづくり事業の企画運営の詳細を外注するそうです。その場合、制度が用意した助成金が現場に届く前に、民間コンサルタント業者がその一部を抜いていきます。活性化アイデア募集の優秀賞賞金総額50万円を 「活動の現場」 に配って支援するために、募集事務の企画運営費やポスターのデザイン費や印刷費など「運営事業費」として官庁と現場の中間にいる代行コンサルタントに250万円が支払われる、など。 適切な場所へ50万円を届けて支援するための選定コストが250万円。 金額が逆だと良いのですが。
 制度事務局と現場の間で発生する"外注費" など中間コストはなるべく省く。 厳しい財政の時代 ( 参考→ ) にはそのような、公益事業の運営姿勢が求められているように思われます。
 当引き戸取っ手飾りプロジェクトは、コンサル会社やまちづくり系市民団体に外注するためのコストはかけておりません。現場商業者がみずから主人公となって参画し進めている、中間コストを省いた公益活動です。

 

( 日本経済新聞で当プロジェクト紹介 )
日本経済新聞( 中国版 ) 2011年2月15日版5面において、当 「 引き戸取っ手飾り金具プロジェクト 」 が紹介されました。

( 松江商工会議所月報 『 しょほう 』 でプロジェクト紹介 )
松江市中心市街地活性化協議会のタウンマネージャーの方が、当プロジェクトに関心を持ってくださり、商工会議所月報の連載コラム 『 街の元気の種発見!』 にて、概要を紹介してくださいました。 プロジェクトの趣旨に強く賛同してくださり、当ホームページの声を尊重して引用する形の記事となっており、恐縮しました( しょほうHP→ )。

●( 有川浩氏 『 県庁おもてなし課 』 ) 
県庁から頂戴する仕事(お金)に全く依存していないしていないし、官庁流の事業推進作法に慣れていなければ精通してもいない売れっ子作家。 いわば県庁が普段接する 『 安心して仕事を依頼できる、ソフト型公共事業の熟練民間業者 』 『 御用学者 』 ではない立場の方だからこそ、"実効性あるコンサルティング" ができる事例として、面白いそうです( 参考→ )。  
何が『 あたりまえで自然な慣れ親しんだこと 』になっているかによって、思考方法や対策の方向がまったく変わってくるというお話だそうです。

 

取っ手は、来店客が来店時と退店時に必ず見て触れるモノ。
小物ですが意外に存在感があります。
当初は地元境港市の水木ロードの商店向けに構想しましたが
妖怪の絵には著作権がからむと耳にして、先送りしました。

当プロジェクトは良好なまちなみ景観形成への貢献が期待
できるということで しまね景観賞 を受賞しました。

  

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