[ 世界中で検索数が増加中 ] ●下表は、世界でシェアトップの検索エンジンであるGoogleにおいて検索キーワードに
『 Single Speed 』 が使われた回数の増減をあらわしています。冬は減って夏に増加する季節変動を別にすれば、全体のトレンドは右肩上がりです。2008年のリーマンショック以後の世界不況期も、2007年に較べて増加しています。タイムリーな話題としては環境会議COP15が開催される北欧デンマーク(
日本以上に埋蔵資源の乏しい国で省エネや自然エネルギー開発に熱心な国です )
のコペンハーゲンは住民人口の1/3が自転車で通勤していてサイクルシティ( 自転車都市 ) としても良く知られているそうです。また優れたデザインの製品が多いことでも知られているデンマークではこのようなシングルスピードが販売されています(
参考
)。 さてこのように世界的に関心が高まっている 『 シングルスピード 』 とは何でしょうか。
●それは、スポーツ自転車から変速機を取り去ってギア比を1速だけ(
single speed )とした軽快な乗り物のことです。 自転車が発明された当初は変速機などなく、その後ニーズに応えるかたちで先人が苦労の末に開発した変速機。坂は軽いギアで楽に登れますし、平地では重いギアで速度を高めることができます。人々がそれを求めているから、変速機つき自転車が広まったことは間違いありません。そのようなせっかくの変速機を、あえて取り去る動機はいったい何なのでしょう。
どうしてそれが世界的に流行したりするのでしょう。
●"世界的に流行中"
と書きましたが、インターネット上で5年ほど前の海外新聞記事などを眺めると 「 あえて便利な変速機を取り去る改造を加える、新しい流行が話題になっている
」 という風に目新しいニュースとして書かれています。
けれども最近の記事では、もはやごく少数の変わり者が試すマイナーな嗜好ではなくなっています。スポーツ自転車メーカー各社がカタログに様々なシングルスピード完成車を載せているので、もう改造の手間もかかりません。
いまでは押しも押されぬメジャーな自転車ジャンルとして定着していると分かります。 ニューヨークにもロンドンにもコペンハーゲンにも、世界各地に巨大なシングルスピード・コミュニティがあり、各都市にクラブや愛好会が数多く存在しています。そうしたコミュニティのホームページや、愛好者のブログなどによって、様々な情報が発信されています。
それらを眺めると、どうやら以下のことが流行につながったようです。 |